シェーブルタイプチーズの基礎知識と美味しい食べ方
「シェーブル」とはフランス語で「山羊」のことを言います。山羊のミルクでつくられたチーズをシェーブルタイプとして分類しており、熟成させないフレッシュのものから白カビ等をつけて熟成させるものまであります。
シェーブルタイプの基礎知識
牛乳でつくるチーズより歴史は古く、元祖ともいえるチーズです。組織はやわらかめで、山羊乳特有の個性のある風味のため、チーズ入門者にはちょっとハードルが高く好みが分かれやすいですが、実はチーズ通には根強い人気があるんです。
シェーブルタイプは風味が個性的であるだけでなく、形も様々です。円筒形のものや饅頭型、ピラミッドのような独特の形をしたものまで。更に表面に木炭粉をまぶしたものや、チーズの中心に麦わらが一本通してあるものもあります。基本的に手のひらサイズほどの小型のものが多いのも特徴です。
![ピラミッドのようなヴァランセ](https://www.tokyodairy.co.jp/archives/001/201709/b336ce1ae502408a9d428140f0237253.jpg)
ピラミッドのようなヴァランセ
![円筒形のサント・モール・ド・トゥレーヌ](https://www.tokyodairy.co.jp/archives/001/201709/ff21cf1376aa1cbeed9e5acc82630847.jpg)
円筒形のサント・モール・ド・トゥレーヌ
これは山羊のミルクでチーズをつくると、もろくて崩れやすい組織になるため、大型に成型するのが難しいからです。そこで、チーズを成型する際に様々な形の型を使用するので小型のバリエーション豊かなシェーブルチーズが生まれたのです。
木炭粉をまぶす理由
- 乾燥熟成をかける際に、急激な水分の蒸発を防ぐことで、シェーブル特有のきめ細かい質感を出し、型崩れを防ぎます。
- 不要なカビの発生を防ぎ、熟成に有益なカビに適した環境にします。
- シェーブル特有の酸味を和らげます。
麦わらの役割
- 型崩れを防ぎます。
- 麦わらを通して内部に空気を運び、通気性を高めています。
おすすめの食べ方
食べる30分前には冷蔵庫から出して室温に戻しておきましょう。その際、包装紙をはずして空気に触れさせると、本来の風味が蘇ります。フレッシュタイプについては冷蔵庫から出してすぐの冷たい状態で食べるのがおすすめです。
バケットなどにカットしたシェーブルチーズとはちみつやマーマレードなどのジャムをかけて、また軽く焼いてもおいしいです。スパイスやハーブとの相性も抜群で、よく冷えた白ワインのおつまみとして。野菜やフルーツのサラダに焼いたシェーブルをトッピングするのもおすすめです。
熟成の若いうちはさわやかな酸味が特徴で、熟成が進むにつれ濃厚なコクや強い風味が出てきますので、自分好みの熟度を探してワインや他の食材とのマリア―ジュを楽しんでください。
切り方
![ピラミッド型のチーズは基本的に放射状に](https://www.tokyodairy.co.jp/archives/001/201709/587fa91c000eb0a4fce4500c4b401b5b.jpg)
ピラミッド型のチーズは基本的に放射状に
![円形のチーズは中心から放射状に](https://www.tokyodairy.co.jp/archives/001/201709/efa08eb293b9d2480f30465164727b73.jpg)
円形のチーズは中心から放射状に
![円筒形のチーズは輪切りに](https://www.tokyodairy.co.jp/archives/001/201709/f63d8e0eb517b7fc0bf9bf56ca95ae3c.jpg)
円筒形のチーズは輪切りに
保存方法
乾燥に注意
ラップでふんわり包み、キャベツの葉などを入れたフタ付き容器やジッパー付きの袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。
チーズは匂いを吸着しやすいので、肉や魚の近くで保管するのは厳禁です。