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ハードタイプ「チェダーチーズ」の紹介

チェダーチーズのプロフィール

ハンバーガーやサンドウィッチの定番として親しまれているチェダーチーズは世界の多くの地域で愛されていますが、イギリスの南西部に位置するサマーセット州が発祥地です。
16世紀頃に人気を博し、その製造法をたずさえて世界各地に移り住んだ移民たちによってそれぞれの地で作られ広まっていきました。チェダー村で生まれたチェダーチーズは、現在では世界で最も生産量の多いチーズとしてポピュラーな存在となりました。



チェダーチーズを作る際、一般的なチーズ作りにはない作業があります。それは、「チェダリング」と呼ばれる工程です。チェダリングでは、水分(ホエー)を抜いたカード(チーズのもとになる塊)を折りたたみ、積み重ね、何度か反転させたり切り分けたりを繰り返し、更に水分を抜き、カードのpHを5.0まで下げていきます。水分を抜いたカードを細かく裁断し、塩を混ぜて型詰めした後にチーズを圧搾して熟成するとチェダーチーズの完成です。砕けるような食感と独特の酸味はこのチェダリングによるもので、チェダーチーズの特徴的なキャラクター作りに深くかかわっています。

風味はクリーミーでさわやかな酸味があり、熟成が進むにつれナッツを思わせる芳醇なコクと香りが増していきます。熟成期間は半年前後から1年以上と幅広く、熟成が長くなると表面に白い結晶が出てきます。もしあなたがチェダーチーズを食べているときに結晶を見つけたら、それは旨味が凝縮しているサイン。チーズ中に含まれるアミノ酸が目に見える状態になったもので、パルミジャーノ・レッジャーノなどの長期熟成タイプのチーズにもみられる現象です。色はアイボリーが基本ですが、天然色素でオレンジ色に着色した「レッドチェダー」もあり、お料理の彩りとして人気です。



チェダーチーズをもっとおいしく

チェダーはチーズ料理の万能選手

チェダーはくせがなく食べやすい風味のため、料理の味を引き立てながらコクと旨味を絶妙に加えてくれるチーズ料理の万能選手です。料理には風味がやさしく値段も手ごろな熟成の若い5~8ヶ月のものがよいでしょう。サラダやオムレツ、チーズソースを作るときにはすりおろして、サンドウィッチ、ハンバーガー、オードブルに使うときには薄くスライスして使いましょう。




おやつやおつまみに

おやつやおつまみとしてダイレクトに風味を楽しむときは、1年熟成以上の風味の濃厚なものがおすすめです。キューブ状にすると、噛み応えと力強い風味を、薄くチップス状にするとくちどけがやわらかく繊細な風味を楽しむことができます。

飲み物とのマリアージュ

おすすめのアルコールは、スコッチウイスキー、黒ビールです。力強い香りとチェダーのコクとやさしい風味がマッチします。
アルコールが苦手な方は、ほうじ茶やコーヒーなど香ばしくて香りが高い飲み物と合いますので、一度お試しください。



保存方法

乾燥しないようにきっちりラップに包んで冷蔵庫で保管します。空気に触れるとカビが生えやすくなりますので、1週間程度で食べきれるサイズをお買い求めください。


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